お問い合わせの多いお悩みをご紹介します。
個人個人で違うことも多くあります。
困ったことや解決できないことはお近くの相談室で来室の上、おっぱいの状態、赤ちゃんの状態、授乳の状態をみてもらい、ご相談ください。
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現在ではさまざまな研究から、授乳中でも安心して使用できる薬が増えています。医師や薬剤師に「母乳育児中です。」と相談して、安全性の高い薬を選んでもらいましょう。
薬を飲むタイミングは、授乳の直後や赤ちゃんの睡眠の前が薬の影響が少ないと言われています。薬は母乳から微量しか分泌されませんが、薬を飲んでいるときは赤ちゃんの様子もよく観察してください。いつもより便がゆるい、湿疹、眠りがち、吐くなどの症状がみられた場合は小児科医に相談しましょう。
しかし中には、投薬治療の影響を考慮し、一時的にどうしても母乳を飲ませてはいけないケースもあります。その時は母乳をやめるのではなく、3時間おきに搾乳をして乳腺炎を予防し、母乳の出が悪くならないようにしておきます。授乳と薬のご相談:https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/jyunyu.htmlを利用するのもいいでしょう。
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コーヒーや紅茶は1日に1~2杯程度にとどめましょう。お母さんが飲んだり食べたりしたカフェインは少量ですが母乳にも分泌されるので、あまり多くのカフェインを摂りすぎると赤ちゃんがぐずったり、寝つきが悪かったりする例もあります。
桶谷式母乳育児相談室では、カフェインレスのたんぽぽコーヒーを紹介しています。たんぽぽの根を煎じたもので、色もほどよく苦味もコーヒーに近いものです。
香辛料も同様に母乳に影響が出た例もありますから、赤ちゃんの様子をよく見ながら食べるようにしましょう。カレーを食べたあとの母乳を赤ちゃんが飲まなくなった、とうがらしの入った料理を食べたあとの授乳で赤ちゃんが激しく泣いた、という報告があります。
しかし、カレーを常食するインドや、トウガラシをよく食べる韓国の赤ちゃんにみられないのは、その土地の風土に合った食文化が根付いているからでしょう。
赤ちゃんの胃腸は未発達ですから、日本で昔から食べられていないもので刺激が強い食べ物は、お母さんの体質や体調、乳房の状態、赤ちゃんの状態に注意しながらとるようにしましょう。 -
保育園へ預けるからと、母乳育児を諦めることはありません。保育園での集団生活では、風邪や流行性の病気にかかりやすい環境にありますが、母乳で育った子は、病気になりにくく、かかった場合にも回復力がよく丈夫です。赤ちゃんと一緒にいられる時に3時間授乳を続けましょう。
預ける前後にはたっぷり母乳を飲ませ、預け先では冷凍母乳かミルクを飲ませてもらいます。仕事を再開して1週間くらいは、日中おっぱいが張るので辛いと思います。乳腺炎になるのを防ぐためにも、3時間ごとに搾乳をしましょう。2~3週間たつと、昼間はそれほど母乳がわいてこなくなります。そうなったら張ってきつい時に搾乳をするようにします。
1歳を過ぎたら栄養面は離乳食で足りているので、冷凍母乳にしてまで飲ます必要はありませんが、昼休みの5分でもいいので搾っておくと、母乳の分泌が止りにくくなります。 -
断乳は赤ちゃんの心とからだの発育に合わせて行います。具体的には、1歳のお誕生日が過ぎてニ足歩行が上手にできる時期を目安にしています。
断乳は予告なくある日突然おっぱいをやめてしまうことではありません。親子で断乳の日にちを決め、その日に向かって、赤ちゃんが美味しいおっぱいを満足するまで飲めるように授乳し断乳の日を迎えます。授乳回数は制限せずに授乳を続けましょう。
断乳(卒乳)の仕方などについては、乳房とお子さんの状況を直接拝見してそれぞれの親子にあった方法を話しています。また、美味しいおっぱいを飲んでもらい、断乳後のトラブルを予防するために、断乳前から手技を行って、おっぱいを整えていきます。
断乳(卒乳)する前にお近くの相談室にご相談ください。 -
断乳した日から3カ月後頃に受けるのがよいでしょう。
乳腺外科のある病院を受診して、視診・触診と超音波検査、マンモグラフィ検査を受けましょう。妊娠している場合、マンモグラフィ検査は避けた方がよいので、その場合は必ず事前に伝えましょう。
①視診・触診
乳房を診て、触れて診断します。
②マンモグラフィ
専用の装置を用いたX線撮影で、乳房をプラスチックの板で挟んで均等になるよう圧迫して撮影します。触診では分からない早期の乳癌を発見できます。検査は、生理が始まって1週間後くらいに受けるとよいでしょう。
③超音波検査(エコー検査)
超音波診断装置を用いて、乳房に超音波をあてて検査を行います。マンモグラフィと組み合わせて検査を受けることで、乳癌の検出率、診断率が高くなります。 -
口唇裂と口蓋裂の違いや程度によって赤ちゃんのおっぱいの飲ませ方は、違いがあります。そのため、母乳を飲めない場合や上手に飲めないこともありますし、口唇口蓋裂の赤ちゃんのための人口乳首を利用せざる得ないこともあります。
しかし、母乳育児をすることは、手術のための感染予防やあごの発達のために、とても有効です。手術が終了するまで、搾乳が主になることもありますが、母乳の出が低下しないように、搾乳法や回数も大切になります。
また、口蓋裂の赤ちゃんのために口外をふさぐプレートを穴に合わせて作って、母乳を飲ませることが出来ることがあるので、専門の医師の指導を受けあきらめずに、母乳育児を続けられるといいですね。 -
予防接種:現在行なわれている予防接種の中で、授乳中のお母さんが接種したときに授乳を避けなければならないものはないとされています。お母さんの血液を調べれば、麻疹、水ぼうそう、風疹などの病気に対する免疫があるかどうかを確認することができますし、感染を防ぐだけの十分な免疫がないときは、予防接種を受けることで、お母さん自身への感染を防ぎ、感染から赤ちゃんを守ることが出来ます。
歯科治療:歯科で使用する局所麻酔は、授乳によって赤ちゃんに影響は、出ないと考えられています。抗生物質や痛み止めも授乳に影響ないものを処方してもらえば、虫歯の治療も問題ありません。
レントゲン撮影:胸部X線やマンモグラフィの乳腺に対する被ばく量は、授乳を続けるのに影響が少ないですが、蓄積すると乳がんのリスクが高まる可能性があることも分かってきました。胃のレントゲン検査に、使用するバリウムもの医薬品添付文書に24時間授乳を控えるようあり、授乳を控えるように言われることがありますが、実際にバリウムはお母さんの体に吸収されないため母乳中には、出ないと考えられているので、検査後も心配せず授乳をしても構いません。
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周囲からのミルクを勧められても、母乳で育てたいと思われていること、素晴らしいですね。
母乳のすすめのページにも母乳のメリットが挙げられていますが、世界中で母乳の研究で優位性が証明されています。
ご主人の中には、客観的なデータを見ると母乳の良さを納得してくれる方も多いです。今後母乳育児の良い支援者になってくれると、いいですね。
母乳栄養児にビフィズス菌優勢な腸内フローラが作られる仕組みhttp://www.qlifepro.com/news/20170411/how-breast-feeding-nursing-children-make-bifidous-bacteria-dominant-intestinal-flora.html
授乳方法と腸内微生物叢による乳児摂食習慣と肥満リスク
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2683259
母乳育児と知能の影響
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2476761?resultClick=3
喘息、アトピー性湿疹の母乳育児の効果
早産児の母乳の感染予防
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2585976
母乳が中耳炎に対して保護的作用
https://www.jpeds.com/article/S0022-3476(94)70302-7/abstract
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母乳が最良の水分補給です。
母乳のほとんどは水分(約88%)で、母乳を飲ますことで赤ちゃんは水分を補給できます。WHOでは、生後6か月までは母乳のみを与えるように推奨しています。完全母乳の場合には、あえて哺乳瓶で白湯や果汁を飲ませる必要なないでしょう。イオン飲料も、赤ちゃんの調子が悪い時には有効なこともありますが、通常の水分補給には必要ありません。
母乳を出すには、まずお母さん自身が水分をしっかりとることが必要です。
お母さんの汗や呼吸、排せつ物、母乳の量を考えると、十分な水分をとる必要があります。お母さんが水分を十分とって、赤ちゃんにしっかり飲ませてあげましょう。
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自然分娩の場合と同じように母乳での育児が可能です。
産後はできるだけ早く、赤ちゃんをお母さんのそばに連れてきてもらい、おっぱいをあげてみましょう。助産師にサポートしてもらいながら、赤ちゃんを抱いて、おっぱいを口に含ませてみます。初めは赤ちゃんがうまく吸いつけなくても心配いりません。なめるだけでもいいですから、何度も授乳をしてみましょう。産後は体調が回復したらできるだけ早い時期から母子同室にしてもらうといいでしょう。頻回に(3時間以内の間隔で)授乳をしていくと、次第に母乳の分泌も良くなっていきます。
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乳頭の形に問題がない場合は、何もする必要はありません。
施設によっては、妊娠中に「おっぱいマッサージ」などをすすめられることがあるかもしれませんが、あまり意味がありません。最近の研究によれば、妊娠中の準備として、初乳を搾ったり、乳首をこすったり引っ張ったりすることは、効果がはっきりと証明されていないと言われています。ほとんどの女性は特に何もしなくてもうまく母乳育児をすることができます。「うまれたら母乳で育てよう」という思いを込めて、やさしく汚れを落とす程度にとどめましょう。ただし、陥没乳頭や扁平乳頭とよばれるような乳頭の場合には、かかりつけの施設にいる助産師に相談しておくと安心でしょう。
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手がかりはオムツのぬれぐあいと赤ちゃんの飲み方です。
まず、赤ちゃんが飲む量ですが、これは1回1回違うものです。ある研究調査によれば、体重換算で1回に200g以上飲むこともあれば、5gしか飲まないこともあり、特に生まれたばかりのころは、赤ちゃんもお母さんも授乳に慣れていませんから、このムラは目立つものです。ただし、1回1回に飲む量が違っても、1日に飲む総量はほぼ一定だということを覚えておいてください。
目安としてわかりやすいのは、おしっこの量です。「おしっこの量=飲んだ母乳の量」ではありませんが、かなり近いものがあります。1日に布オムツなら6枚、紙オムツなら5枚以上オムツがしっかり濡れていて、色が薄く臭いも強くなければ、赤ちゃんは母乳を十分に飲んでいると言えます。
赤ちゃんの様子も大事なチェックポイントです。機嫌や皮膚の色はどうか、手足をよく動かすか、泣き声は元気か、母乳を1日に8回以上は飲んでいるか、母乳を飲むときに時々のどを鳴らしているかなどをチェックしてみましょう。赤ちゃんが元気でおっぱいをゴクゴク飲んでいる音が聞こえていれば、十分な量の母乳が飲めていることが多いのです。心配であればお近くの母乳育児相談室へお越しください。
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赤ちゃんが泣く理由はいろいろです。おっぱい以外のことも考えてみましょう。
生後1~2カ月の時期は、赤ちゃんがおっぱいを上手に飲めなかったり、お母さんの母乳の分泌も不安定なことがあります。泣くたびに何回でもおっぱいを含ませて、赤ちゃんは飲む練習をし、お母さんはその乳頭の刺激によって母乳の分泌を良くする土台作りが必要です。泣いたら抱っこして、まずはおっぱいをあげてみましょう。
泣くとすぐに「母乳不足では?」と心配になり、ミルクを足しがちですが、これが逆に飲み過ぎて「お腹がいっぱい」と泣く原因になる場合もあります。
赤ちゃんは泣くことで空腹以外にも色々なことを表現します。お腹がいっぱいだと寝ていると思われがちですが、案外そうでもありません。時には退屈したり、何となくもやもやしたり、甘えたくなったりすることもあるでしょう。まずは抱っこして、やさしいぬくもりで安心させてあげましょう。子守歌やトントンをしてあげると、落ち着くこともありますし、時には思いっきり泣かせて、エネルギーを発散させてあげるのも一つの方法でもあります。
お母さんもだんだんに、空腹の泣きか、ほかの泣きか、その泣き声を聞き分けることができるようになってきます