お問い合わせの多いお悩みをご紹介します。
個人個人で違うことも多くあります。
困ったことや解決できないことはお近くの相談室で来室の上、おっぱいの状態、赤ちゃんの状態、授乳の状態をみてもらい、ご相談ください。
カテゴリーで絞り込む
- 母乳量を増やす
- 母乳不足
- 夜間授乳
- 体重増加
- ミルクについて
- 桶谷グッズ
- 乳房トラブル
- 乳腺炎
- 陥没乳頭
- 授乳について
- シコリ
- 傷
- 早産児
- 搾乳
- 授乳中の生活
- 食生活
- 離乳食
- 薬
- アルコール
- カフェイン
- 復職
- ワーママ
- 断乳
- 卒乳
- 乳がん
- 口蓋裂
- 母乳について
- 帝王切開
- 妊娠中の方へ
- 夜間断乳
- 赤ちゃんについて
- コロナ禍
- 産後うつ
- 桶谷式
- 災害
- 白斑
- 乳がん検診
- マンモグラフィー
- 母乳相談室
- 直接授乳困難
- 乳頭痛
- 乳頭の傷
- 未熟児
- 内服
- 保育園入園
- 入園準備
- セルフケア
- 冷凍母乳
- たばこ
- 喫煙
- 健康診断
- 催乳感覚
- ホルモン
- 添い寝
- 添い乳
- 夜間頻回起き
- 頻回授乳
- 乳頭保護器
- コツ
- ワクチン
- 副反応
- 桶谷式乳房手技
-
赤ちゃんに飲んでもらうのが一番の方法です。
母乳は二つのホルモンによってつくられます。赤ちゃんが乳頭を吸うことによって、ママの脳から分泌される「プロラクチン」と「オキシトシン」です。プロラクチンの働きで母乳が作られ、オキシトシンの働きで乳腺から母乳を乳頭に押し出します。母乳の出る仕組みは、二つのホルモンの働きの繰り返しなので、赤ちゃんにできるだけ乳頭に吸い付いて刺激してもらうことが、母乳を出すのに一番大切です。また、乳房に母乳がたまらない母乳量が出ないと思いがちですが、乳房は母乳を作る場所です。母乳がたまっていると新しい母乳が作られにくくなります。できるだけ乳房を空にするように、頻回に母乳をあげることがコツです。お母さんも疲れてくるとホルモンも出にくくなります。和食中心の食事と細切れでも睡眠と休養をとるようにしましょう。 -
おしっこがちゃんと出ているようなら、母乳以外の理由も考えてみましょう。
母乳は飲んだ量がミルクと違ってわからないので、母乳が足りないのではと思うお母さんも多いでしょう。
母乳が飲めているかわかりやすい目安は、おしっこです。おしっこの回数が一日6回以上たっぷり出て便も1-2回しっかりと出ていれば、赤ちゃんは母乳を飲んでいると言えます。その他にも機嫌や皮膚色、活気、母乳を一日8回以上飲んでいるかなどチェックしておくといいでしょう。母乳が飲めているサインがあれば、母乳以外でも赤ちゃんの泣く理由はさまざまです。抱っこてほしい、眠たい、退屈など、泣くと「母乳が足りないのでは」とすぐに授乳やミルクを足しがちですが、飲みすぎておなかが苦しくて泣くこともあります。お母さんは徐々に泣き方を聞き分けることができるようになるでしょう。 -
夜間も3時間以上あけないようにしましょう。
授乳中は、オキシトシンとプロラクチンというホルモンが分泌されます。この中でも、プロラクチンは夜間のほうがよく分泌されます。夜間に飲ませることで、プロラクチン濃度が上昇し、母乳分泌が維持され乳房トラブルの予防にもつながります。赤ちゃんが何か月になったから、離乳食が始まったからという理由で夜間の授乳をなくすこと、授乳回数を減らすことはありません。赤ちゃんがぐっすり寝ているとお母さんも起きにくいと思いますが、もしミルクを眠る前に足しているようなら控えめにして、3時間で起きるサイクルを作ってみるといいでしょう。授乳中のお母さんはプロラクチンの作用によって夜間起きても短時間で深く眠れる仕組みになっています。 -
軽く冷やして赤ちゃんによく飲んでもらいましょう。
乳腺炎の症状は、乳房が赤く熱をもって痛みがあり、関節が痛くなって高熱が出ることがあります。赤ちゃんもいつもと違って、嫌がる場合もあります。初期の乳腺炎は風邪の症状とよく似ていることがあるため、間違えやすいですが、のど、せき、鼻水などの症状がなく乳房が痛いようなら乳腺炎の可能性が高いでしょう。
ほとんどの乳腺炎はうっ滞性乳腺炎で、原因となっている腺のたまっている母乳を出すと、症状がよくなってきます。赤ちゃんに時間をあけず、3時間以内でいろいろな抱き方でよく飲んでもらいましょう。炎症を抑えるために、患部を凍らせない保冷剤や湿布で軽く冷やして、発熱のあるときには入浴を避けて、消化の良い和食中心のものを食べてください。温めたり、自分でもみほぐしたりすると更に炎症が広がる可能性があるため、やめましょう。
湿布の作り方
<じゃがいも湿布>
①じゃがいもは皮をむきすりおろす
②酢を1~2滴入れる
③小麦粉を入れて耳たぶより少し柔らかめにする
④キッチンぺーパーの上に2~3㎜厚さにのばし包む
⑤乳輪・乳頭を外してあてる。
⑥乾燥したら交換
<キャベツ湿布>
①キャベツの葉っぱをよく洗う
②白い固い筋を取る
③乳輪・乳頭を外してあてる
④しんなりしてきたら交換 -
乳腺炎の原因はさまざまです。乳房に母乳をためすぎないようにしましょう。
乳腺炎は、乳頭などの傷から細菌によって感染する「細菌性乳腺炎」と、乳汁がたまって炎症を起こす「うっ滞性乳腺炎」に大きく分けられます。乳腺炎のほとんどの場合は、うっ滞性乳腺炎と言われています。
うっ滞性乳腺炎の原因はいろいろな場合が考えられます。主に、夜間の長寝や外出などで授乳間隔の延長、高カロリー食や高脂肪食の摂り過ぎ、お母さんのストレスや疲労、赤ちゃんの飲み方、ミルクの足しすぎ、おんぶ紐やきついブラジャーなどでの圧迫も原因になります。このようにいろいろな原因によって引き起こされますが、単独の原因ではなく重なって炎症を起こすことが多いようです。
予防する方法は、まず赤ちゃんに3時間毎によく飲んでもらいましょう。高カロリーのものは控えめに、和食中心のあっさりしたものを中心の食事がおすすめです。お母さんの抵抗力、免疫力も大切です。疲労を感じた時には、適度に休養を取ってください。 -
直接飲めない時には、手搾乳を3時間毎にすることが、飲みやすくするために役立ちます。
乳頭の形(陥没乳頭や扁平乳頭など)によって、産後すぐから直接授乳ができない場合があります。まずは、なめるだけでもいいので、お母さんのおっぱいのにおいや味を知ってもらうことから始めましょう。大泣きしてしまう場合には無理せず、お母さんは3時間ごとに搾乳しましょう。できれば、搾乳機ではなく手搾乳がおすすめです。搾乳することで乳房を柔らかく保ち、赤ちゃんの機嫌がいい時に授乳の練習をしていきます。
母乳をあげようとするときに、胸の中で赤ちゃんが泣いてしまうのは、お母さんにとってショックなことです。肉体的にも精神的にも疲れるでしょう。周りのサポートを整えて専門家に相談できると道筋が見えてくるでしょう。 -
赤ちゃんとお母さんが心地よいと思う授乳をしましょう
授乳は8回以上します。余計な力が入ると腱鞘炎や腰痛、肩こりなどの原因になります。お母さんと赤ちゃんがゆったりリラックスしてあげられるようにしていくといいでしょう。
お母さんの姿勢のポイント
①楽な姿勢をとります
②肩の力を抜きリラックスして座ります
抱き方のポイント
①赤ちゃんの顔が乳房と向き合い、赤ちゃんの耳・肩・腰のラインがまっすぐになります
②お母さんと赤ちゃんのお腹を密着させます
③赤ちゃんの口とお母さんの乳頭が同じ高さにします
含ませ方のポイント
①乳頭で赤ちゃんの下唇を触り、口を開けましょう
②大きい口を開けた時に、乳輪すべてを含むように深く含ませるようにします
③唇が巻き込まないように朝顔の花びらのように唇をめくりましょう<交差抱き>
①飲ませる乳房と反対の手で児の首筋から方、背中をまっすぐに支えます
②飲ませる乳房と同じ手で乳房を支え、児が口を大きく開けたら乳頭を含ませます
※月齢が浅い時期に飲ませやすい抱き方です。乳房側の手が疲れやすいので、交差抱きから横抱きに移行してもいいでしょう。<横抱き>
①赤ちゃんのお顔と体がまっすぐお母さんに向き合っているか確認します
②飲ませるほうの乳房と同じ側の腕で赤ちゃんを支え、反対の手で乳房を大きく持ちます。
③赤ちゃんを引き寄せ、口が開いたら乳頭を入れます。<逆抱き>
①クッションやひじ掛けを利用して、赤ちゃんの口とお母さんの乳頭の高さを合わせます。
②飲ませる方と同じ側の手で、赤ちゃんの足がお母さんの背中側に来るように抱っこします。
③飲ませるほうの乳房と反対側の手で乳房を支えます。
④赤ちゃんを引き寄せ乳頭を含ませます。<クッションを使用しない飲ませ方>
①お母さんが背筋を伸ばし楽に座ります。
②赤ちゃんの頭が飲ませる乳房側にくる向きでお母さんの太ももの付け根に座らせます。
③飲ませる乳房側と反対の手で赤ちゃんの背筋から肩、背筋をまっすぐ支えます。
④飲ませる乳房と同じ手で乳房を支え、赤ちゃんが口を大きく開けたら乳頭を含ませます。
⑤乳房を支えている手を放し、赤ちゃんの背中からおしりを抱えるように支えます。
※外出などクッションがない場合に便利です。赤ちゃんと目が合いやすく自然に飲ませやすい授乳姿勢です。お母さんが猫背になったり、赤ちゃんが顎を引いていると安定しにくく、浅飲みになりやすいので注意しましょう。月齢が小さい赤ちゃんはおしりの下にバスタオルなどを敷くと高さが合いやすいでしょう。②の手は安定していれば外しても大丈夫ですが、首が座らないときは軽く支えてあげると安定します。
-
白斑や乳栓が詰まると授乳時に痛みが出る場合があります。赤ちゃんに吸い出してもらいましょう。
乳栓と呼ばれている石灰状の白い小さい石が乳管を塞ぐことで、授乳時にチクチクとげが刺さったように痛みを感じます。詰まりの位置が乳頭先端に近いほど痛みは強いようです。また、チーズ様や繊維素様のものが詰まり、白斑と呼ばれる白い斑点ができることもあります。乳栓より痛みは弱いようですが、乳栓や白斑ともに赤ちゃんに飲んでもらい、流れがよくなるとらくになることがあります。白い点があるうちは、高カロリーのものは控え、いろいろな方向で赤ちゃんに時間を空けずに飲んでもらってください。 -
赤ちゃんの浅飲みが原因のことが多いです。飲み方を確認しましょう。
乳頭の含ませ方が浅くて乳頭の先にだけ吸い付いてしまっていることや、授乳時間が長いことが原因にとして多いようです。赤ちゃんの口は乳輪がしっかり隠れるくらい深くくわれているか、朝顔のように上下唇がめくれているか確認してみましょう。赤ちゃんが上手に飲んだ時は、口をはずしたあとの乳頭がきれいな丸い形をしています。飲み終わった後、乳頭の形を見てみましょう。傷の方向を赤ちゃんの口角にもっていく抱き方で授乳すると痛みが和らぐこともあります。傷が治りにくい時には、浅飲みが続いている場合やそのほかの原因が考えられます。近くの桶谷式乳相談室へご相談ください。 -
小さく生まれた赤ちゃんのお母さんの母乳には、その赤ちゃんが成長するために最適な栄養成分や、感染症から赤ちゃんを守るための成分がたっぷり含まれています。少量でも良いので、時間ごとに昼も夜中も搾乳して、冷凍しておきましょう。たくさん搾ろうと何時間もあけて搾乳をする方法は、刺激が少ないことから乳汁がだんだん作られなくなり、分泌が悪くなっていきます。
搾乳は手で行うのが基本です。搾乳しやすい容器を消毒して使用します。乳頭を消毒する必要はありません。手順は以下のとおりです。
①手をよく洗いましょう。
②乳頭から2~3cm離れた場所(乳輪と乳腺体の境目くらいの位置)に親指と人差し指をあてます(イラスト①)。
③指で乳輪を外に開くように押し、親指と人差し指の腹をリズミカルに打ち合わせていきます(イラスト②)。
④③をいろいろな方向から行って搾乳しましょう。
⑤左右交互に搾乳しましょう。乳汁の出が少なくなってきたら反対の乳房を搾乳します。搾った母乳は市販されている母乳パックへ移して冷凍します。赤ちゃんが1回に飲む量を小分けして母乳パックに入れるとよいでしょう。
冷凍母乳を運搬する場合は、断熱保冷シートか発砲スチロール箱に入れて大切に持っていきます。
保存期間は、冷蔵保存(4度以下)で8日未満、冷凍(-20度以下)では、12か月できると言われていますが、保存状態や運搬時の気温の変化や月齢に有った母乳成分母乳の味も考慮すると早めに飲ませたほうがいいでしょう。 -
「和食中心のあっさり食」は授乳中のお母さんの体調を整え、母乳の分泌をスムーズにします。日本人は長い間、米を主食にして、小魚や野菜を中心とする食生活をしてきました。その土地でとれるものを十分に食べる、すなわち和食を基本に旬のものを少量ずつ食べるのが一番いいのです。
残念ながら、この食べ物を食べると良い母乳が作られる、あるいはこの食べ物を食べると悪い母乳になるというものはありませんが、
①「主食・主菜・副菜」あるいは一汁三菜といったとり合わせを考え、いろいろな食べ物をバランスよく。
②朝・昼・夕食もしっかりと。
③魚介類・豆・豆製品・野菜類・海藻類を多く、肉は少なめに。
④油・砂糖・食塩は控えめに。
⑤添加物・加工食品も避ける。
このようなことに気をつけて、毎日の食事を楽しいものにしていきましょう。 -
おっぱいが大好きだと、主食がおっぱいで副食が離乳食というペースでいく子もよく見聞きします。赤ちゃんはもともと、自分には何が必要で、どれだけ食べればよいのかが分かる能力、生き物としての調節本能を持っています。ですから、たくさん離乳食を食べさせるために、母乳を減らす必要はありません。
赤ちゃんは楽しく、美味しそうに食事をしている家族の様子を見ることで、食欲が刺激されます。その時期には早い遅いはありますが、必ずよく食べる日がやってきます。また、はいはいやつかまり立ちと運動機能がどんどん発達してくると食欲が出てきて食べ出すお子さんもいます。
ただ、食べないからといってあげないのはいけません。無理強いすることのないように見守りながら時期がくるまで、根気よく続けてください。
また、赤ちゃんが離乳食に飽きてきている場合には、少々塩味にしてみたり、和風味にしてみたりと、味に変化を持たせてみてください。味付けのない食事は食べないこともあります。その子自身の食べたい意欲が出てくるよう手づかみ食べをさせてみたり、かたさを調節したりして、かむことが楽しくなるように工夫することもよいでしょう。