お問い合わせの多いお悩みをご紹介します。
個人個人で違うことも多くあります。
困ったことや解決できないことはお近くの相談室で来室の上、おっぱいの状態、赤ちゃんの状態、授乳の状態をみてもらい、ご相談ください。
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健診で体重増加を指摘されると心配だと思います。日本では一か月健診の体重増加が一日あたり30g、一か月あたり1㎏以上増えていないと「体重の増えがよくない」と判断されることがあります。WHO/ユニセフによれば、1週間に125g以上、1ヵ月で500g以上体重が増えると言われています。
体重以外にお母さんが確認するとき、1日に布オムツなら6枚、紙オムツなら5枚以上オムツがしっかり濡れていて(オムツに30-60mlの水をかけてみるとおよその1回量がわかります)、色が薄く臭いも強くないことが、母乳をしっかり飲んでいる目安になります。生後6週間までなら個人差がありますが、目安としてうんちが一日1-5回出ていることも確認するといいでしょう。もし、これより少ない場合は、赤ちゃんの健康状態のチェックも必要ですので、母乳だけで育つ赤ちゃんの生理に十分な理解のある医師に相談してみましょう。大きく育ってほしいと思うのは親の願いですが、大切なのはスリムでもその子なりのぺ―スでしっかり成長しているかどうかです。他の子とくらべず、我が子の成長を見ていきましょう。
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生まれたばかりの赤ちゃんは、お腹の外の環境に慣れていないためよく泣きます。お母さんが抱っこすると「待ってました」とばかりにおっぱいを探します。そして一生懸命に吸いつき、安心します。特に1-2か月はそういう時期です。お母さんは授乳と抱っこの繰り返しの生活になります。ご家族に協力をお願いしましょう。
赤ちゃんは必ず成長します。だいたい生後2-3か月ごろになるとお母さんの催乳感覚と赤ちゃんの授乳のリズムがうまく一致して、ある程度定期的な授乳になってきます。特に赤ちゃんの体重が4.8㎏を超えるとさらに安定しやすくなります。泣くたびにおっぱいをあげるのは大変ですが、安定するまでご家族と一緒に頑張りましょう。
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Q3でもあるように、授乳中は、オキシトシンとプロラクチンというホルモンが分泌されます。この中でも、プロラクチンは夜間のほうがよく分泌されます。と同時にこのプロラクチンは、1日に8回以上の授乳を続けていたほうが次の授乳までに母乳の分泌の低下を防ぐ働きをします。そのため、桶谷式では、昼夜とも3時間開けずに授乳することをお勧めしています。とくに、夜間に飲ませることで、プロラクチン濃度が上昇し、母乳分泌が維持され乳房トラブルの予防にもつながります。
夜間の授乳が、苦痛のこともあると思いますが、授乳中はむしろプロラクチンというホルモンの作用により、目覚めやすく寝つきが良くなるといわれていて、夜間の授乳にも適応するといわれています。そのため、夜間に授乳していても、体調が良く活発に活動することが出来るのです。しかし、トータルの睡眠不足は、母乳の分泌を低下させるとも言われているので、お子さんとお昼寝をして、睡眠不足を補ってください。
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生後半年過ぎると、それまで寝つきが良かったのに、寝つきが悪い時や、夜泣きに悩まされることがあります。抱っこやお母さんにピッタリくっついていると安心して眠ります。添い寝は、問題ないです。また、夜間頻回に母乳を欲しがる場合は、おしゃぶり代わりにならないように気を付けて授乳しましょう。
母乳をあげながらの寝かしつけ(添い乳)は、起き上がらずに授乳できるため、寒い時期や夜間授乳のとき、ついついしがちなことです。しかし、正しい姿勢の授乳でないので、乳房や乳頭をつぶしたり母乳がたまりがちとなり、お勧めしません。赤ちゃんにとっても鼻をふさがれて
危険なこともあります。添い乳は乳房・乳頭をゆがめて飲ませるため、母乳の出方にムラが出たり、詰まらせたりしてトラブルの原因になります。また、お母さんも不自然な姿勢のため肩や首も凝り、眠りながらの授乳は、片側授乳になることもあり、トラブルの原因になることもあります。できるだけきちんと抱っこして飲ませましょう。
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11か月のお子さんは、ひとり立ちやひとり歩きをするころで、神経も発達している時期なので夜の眠りも浅いことがあります。この時期脳の発達も未熟であるため、脳は新しい経験などの刺激で、脳が疲労し、夜泣きすることもあると言われています。
桶谷式では、乳房の状態がつまりやしこりがないトラブルのない状態で断乳を勧めています。この時期に夜間断乳を無理に行うことはありません。まだ、乳児期でもあるので、しっかりと母乳をのませてあげましょう。お子さんには、早寝早起きの規則正しい生活や適度に外遊びやお散歩をするなど日常生活も見直してください。
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左右の乳房を交互に合計で20-30分を目安に飲ませます。
赤ちゃんに飲ませ始めると、しばらくして乳汁が作られてきます。
赤ちゃんは、作られた乳汁を口を大きくゆっくり動かし飲み始めます。
個人差はありますが、この乳汁の作るリズムに合わせてだいたい5分を左右交互に1~2クール、合計で20-30分を目安に飲ませます。
乳汁は両方の乳房に作れられます。片方のみ長く飲んだり、毎回片方のみになってしまう場合は、飲まれてないほうに乳汁が溜まりトラブルを起こすことがあります。一回の授乳で両側飲ませるようにしましょう。赤ちゃんが途中で眠ってしまい片方のみになってしまう場合は、一度抱きなおして、ひと休みしてからもう一度飲ませてあげましょう。
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大きい乳頭の場合、産後すぐは赤ちゃんの口が小さいため、くわえていてもうまく飲めないことが多いですが、赤ちゃんが飲めない乳頭の形はないと言われています。直接母乳を飲ませる前に乳頭を手による搾乳で柔らかくしましょう。
上唇に乳頭を触れて、赤ちゃんの吸啜反射を利用し、大きなお口を開ける練習をしながら、授乳の練習を根気強く行いましょう。飲めるようになるまでは、搾乳をしっかり行いお乳の分泌を減らさないようにしましょう。
また、直接母乳を飲ませる前に、乳頭を手搾乳で柔らかくして授乳を練習してください。
出産直後の乳輪や乳頭が柔らかいうちから、赤ちゃんに乳頭を含む練習をすることや、楽な哺乳びんの乳首でミルクを飲むことに慣れないうちに授乳の練習をすることも大事です。
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乳頭が短い場合でも、赤ちゃんが大きな口を開けて深く吸啜することが出来れば、母乳をしっかり飲むことが出来るので、お産直後から赤ちゃんに乳頭をくわえてもらうことは、大事です。
乳房をしっかり持ち、赤ちゃんの口元に持っていったら、乳頭を口にちょんちょんと触れてさせてみましょう。赤ちゃんが口を開けたすきにぐっと赤ちゃんを抱き寄せ、乳輪まで深く含ませるようにします。
乳頭が短くても乳輪がやわらかい乳房の場合は、乳輪部を深く含ませるようにすると、うまく飲むことが出来ます。
安易に乳頭保護器や哺乳びんで飲ませると、楽な飲み方や小さな口で飲む癖がついて、母乳を直接飲まなくなり、母乳の出も悪くなることがあります。出来るだけ直接飲む練習を根気強く続けましょう。
どうしても飲めない場合は、スプーンやコップでミルクを補充すると、空腹を満たしながら母乳を飲む練習にもなります。
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あまりお勧めしません。
扁平乳頭や陥没乳頭など乳頭が短い場合や、乳頭の傷がひどい場合などに乳頭保護器(ニップルシールド)を乳頭にかぶせて使用する場合、乳頭の先だけ吸着していることになるので痛みを伴ったり、傷が悪化する場合があります。
乳頭保護器は、乳首の高さを手っ取り早く確保できるので、赤ちゃんが吸着できて嬉しい反面、乳頭保護器をかぶせるため乳管の開通が遅れたり、赤ちゃんが乳頭混乱を起こして直接飲めなくなる場合もあります。なるべく早く直接授乳ができるように手搾乳(Q12の図参照)で乳輪乳頭を柔らかくして授乳の練習をしましょう。
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授乳は、赤ちゃんとお母さんとの大事なコミュニケーションの時間です。
1年か2年という期間しか味わえない貴重な経験です。
目と目を合わせるだけでなく、優しく声をかけながら授乳をすると、お互いにゆったりした気持ちになり、愛情豊かに情緒が育っていくと思います。
特にスマホやテレビ本を見ながらの授乳は避けた方がいいですね。
「これから、おっぱいですよ!」「じょうずに飲めたね!」「おいしかったね!」などと話しかけて授乳を楽しんでください。
授乳中のお母さんの気持ちも母乳や肌を通じで伝わり、愛情豊かに情緒が育っていくと思います。
公益社団法人小児科医会の『スマホに子守をさせないで!』のパンフレットも参考にしてください。
https://www.jpa-web.org/dcms_media/other/smh_leaflet.pdf
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手足口病は、口の中にも水疱性の発疹ができます。母乳を飲むとき、口腔内の水疱部位に当たると痛みがあり、発疹が落ち着くまで一時的に母乳が飲めなくなる場合があります。
母乳の飲みが悪い場合、乳房トラブルを起こすことがあるため、必要に応じて搾乳をしましょう。搾乳の仕方は、Q.12を参考にしてみてください。搾乳しても張りが落ち着かなかったり、痛みがある場合は桶谷式乳房マッサージをお勧めします。
スプーンやコップで飲ませて嫌がらなければ搾乳した母乳を飲ませてあげてもいいでしょう。食欲も低下しやすいので、脱水に注意して飲めるものをこまめに飲ませてあげてください。
断乳時期のお子さんが手足口病になって飲めないとき、飲まないから調度良いと断乳をするのはお勧めしません。手足口病が治って母乳が飲めるようになったら、しっかり飲ませてあげましょう。そして、体調が完全に戻ってからの断乳をお勧めします。