桶谷式母乳育児Q&A(よくあるご質問と回答)For your help

お問い合わせの多いお悩みをご紹介します。
個人個人で違うことも多くあります。
困ったことや解決できないことはお近くの相談室で来室の上、おっぱいの状態、赤ちゃんの状態、授乳の状態をみてもらい、ご相談ください。

  • 軽く冷やして赤ちゃんによく飲んでもらいましょう。
    乳腺炎の症状は、乳房が赤く熱をもって痛みがあり、関節が痛くなって高熱が出ることがあります。赤ちゃんもいつもと違って、嫌がる場合もあります。初期の乳腺炎は風邪の症状とよく似ていることがあるため、間違えやすいですが、のど、せき、鼻水などの症状がなく乳房が痛いようなら乳腺炎の可能性が高いでしょう。
    ほとんどの乳腺炎はうっ滞性乳腺炎で、原因となっている腺のたまっている母乳を出すと、症状がよくなってきます。赤ちゃんに時間をあけず、3時間以内でいろいろな抱き方でよく飲んでもらいましょう。炎症を抑えるために、患部を凍らせない保冷剤や湿布で軽く冷やして、発熱のあるときには入浴を避けて、消化の良い和食中心のものを食べてください。温めたり、自分でもみほぐしたりすると更に炎症が広がる可能性があるため、やめましょう。


    湿布の作り方
    <じゃがいも湿布>
    ①じゃがいもは皮をむきすりおろす
    ②酢を1~2滴入れる
    ③小麦粉を入れて耳たぶより少し柔らかめにする
    ④キッチンぺーパーの上に2~3㎜厚さにのばし包む
    ⑤乳輪・乳頭を外してあてる。
    ⑥乾燥したら交換

    <キャベツ湿布>
    ①キャベツの葉っぱをよく洗う
    ②白い固い筋を取る
    ③乳輪・乳頭を外してあてる
    ④しんなりしてきたら交換

  • 乳腺炎の原因はさまざまです。乳房に母乳をためすぎないようにしましょう。
    乳腺炎は、乳頭などの傷から細菌によって感染する「細菌性乳腺炎」と、乳汁がたまって炎症を起こす「うっ滞性乳腺炎」に大きく分けられます。乳腺炎のほとんどの場合は、うっ滞性乳腺炎と言われています。
    うっ滞性乳腺炎の原因はいろいろな場合が考えられます。主に、夜間の長寝や外出などで授乳間隔の延長、高カロリー食や高脂肪食の摂り過ぎ、お母さんのストレスや疲労、赤ちゃんの飲み方、ミルクの足しすぎ、おんぶ紐やきついブラジャーなどでの圧迫も原因になります。このようにいろいろな原因によって引き起こされますが、単独の原因ではなく重なって炎症を起こすことが多いようです。
    予防する方法は、まず赤ちゃんに3時間毎によく飲んでもらいましょう。高カロリーのものは控えめに、和食中心のあっさりしたものを中心の食事がおすすめです。お母さんの抵抗力、免疫力も大切です。疲労を感じた時には、適度に休養を取ってください。

  • "しこり"の全てが"がん"とは限りません。良性のしこりの可能性も高いのです。しかし自己判断は危険です。
    授乳中の場合には、乳栓という詰まりが原因でしこりができることもあります。お近くの相談室にご相談ください。専門医の診察が必要な場合は、乳腺外科を受診して頂く場合があります。

  • マンガで見る「どうした乳首前編」

    登場人物  私:まこ 30歳 OL あかちゃん:くるみちゃん 

    Q48のつづき

    インスタグラム:oketani_tamago  どうした乳首!より抜粋

  • A.前編からの続き

    4 発熱・頭痛

    発熱や痛みに対しては、授乳中でも解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン等)などが服用できると言われています。また、発熱時には、水分を十分に摂取することをお勧めします。


    5
    腕の腫れ・かゆみ・痛み

    接種した腕のかゆみや痛み、腫れや熱感、赤みには、冷やすと楽になるようです。市販の抗ヒスタミン剤やステロイドの外用薬(軟膏等)の使用は、授乳中も可能で症状が軽くなります。


    6
    受診の目安

    症状が強かったり、高熱が長引くなどがあれば、医療機関等への受診や相談をご検討ください。また、授乳に関して不安のある場合は、お近くの桶谷式母乳相談室にご相談ください。
    授乳が困難な場合は、搾乳しておきましょう。また、授乳に関してお母さんの体調が優れない時や授乳を数日お休みした後は一時的に母乳の分泌量が減ることもありますが、ほとんどの場合は体調の回復後に、頻回授乳を行うことで、母乳の出も復活します。

    7 最後に

    ワクチンは高い発症予防効果が確認されていますが、その効果は100%ではありません。また、ウイルスの変異による影響もありえます。ワクチンを接種した後も、マスクの着用など、感染予防対策の継続をお勧めします。

    https://www.mhlw.go.jp/content/000830259.pdf

  • 授乳中に新型コロナワクチンを接種した後、脇にしこりができたので、乳がんなのではないかと心配しておられるのですね。

    厚労省のサイトによると、ワクチン接種後、2%の方に接種した側の首や腋窩(わきの)リンパが腫れるという副作用があるようです。

    時間の経過とともに自然に治ると言われています。

    日本乳癌検診学会によると、乳がん検診はワクチン接種前に受けるか、ワクチン2回目接種後6-10週間あけると良いと言っていますし、アメリカのブレスト・イメージング学会は4-6週間あけることが望ましいとしています。

    ワクチン接種後に検診を受ける場合は、リンパ節が腫れている原因について誤った判定がなされないよう、いつ、どちらの腕にワクチン接種を受けたか、検診医に伝えると良いでしょう。

    これまで通りの授乳を継続されて、しこりの経過を注意していただくのが良いかと思います。